忍者ブログ
汝、鷹の爪を継がんとせし人ならば、真に刻んだ志を示せ。 汝、鷹の羽を宿さんとせし人ならば、誠に猛る理想を示せ。 証明せよ。汝、雛鳥に非ず。頂上たる蒼穹を翔べ。
[PR]

×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

【何を見つめてもそこに君の影はなかった】

幸福になることだけが人生じゃあないし、何かを成し遂げるだけが人生でもないよ。
 きっと、たぶんね。

そう言って少女は髪の毛の1本として、故郷に帰らなかった。
願はくは――


※死ネタ前提、転生たつやんと瑠那とみんな。



「何か、物足りないわねぇ」
「え?」
 不意に呟かれた親友の小さな呟きに、あきらは弾かれたように我に返った。親友とのお泊り会の夜。はしゃぎながら部屋着に着替え、いつもの日課としてお茶菓子を摘まみながら全国放送の最大大手歴史ドラマを見ていた最中の出来事だった。
 隣で湯呑を傾けていた親友の萌が、ぽつり、とそんなことを口にした。
 液晶テレビに映っていたのは、少年主人公が幼馴染の女子を芸妓の稽古場である置屋へ迎えに行くシーン。煌びやかかつ雅に飾られた夢のような雅野の風景に目を輝かせていた矢先のことだった。
 食い入るように画面を睨みつけてから、あきらは首を捻る。
「萌、どうかしたの?」
「うん? ううん、何でもないの。何でもないのよ」
 そう言って、少し大人びた所作で萌はテレビに視線を映す。その目はしきりに画面内を掠める遣手や番頭新造らしき中年女性のエキストラを追いかけていた。


 間延びした電子機器越しの鐘が鳴る。教台で熱弁を振るっていた教師は、始めて終業時間に気がついたらしく、はっと顔を上げて渋々学級委員長に指示を出した。起立、礼、着席。ありがとうございました、の一言が終わると、教室内は細やかにどよめく。
 ねぇねぇ、あれ先生絶対、漫画読んでるよね!
 うん、ファンだよね。今まで授業退屈だったけど、ちょっと見方変わったかも。
 でさーっ、今度舞台化するじゃん! でもチケット超高いんですけど!
 お小遣いじゃ足りないよねーっ、あーいきたいぃぃぃーっ!
 ……とまあ、そんな空気で満たされる教室内で必死に笑いを堪えていた悠は、ひとしきり肩を震わせるとようやく顔を上げられた。辛かった。まさか縄文時代、弥生時代等々をひどく退屈そうに授業していた社会科教師が、沙羅時代に入ってからミーハーぶりを発揮するとは思わなかった。おかげで腹が痛い。捩れる。
 隣を見るとどこかぶすくれた表情で、黙々と資料集を捲る幼馴染がいた。授業中もずっと同じ表情を突き通していた。時折、きりきりと歯ぎしりの音がして、駄目だ、また笑ってしまう。
 試しにシャープペンシルの先で脇腹を突いてみると、それはとてもとても不機嫌な顔で「何だよ」と返された。
「び、眉目秀麗の衛士長……日本のお、王子様……っ」
「うるさいっ!」
 自分で言って笑ってしまった。これ以上は、本気で腹がピンチになってしまう。
 気を取り直して誤魔化すように蒼牙の手元を見た。大抵の生徒がロッカーに入れっぱなしのまま卒業式を迎える社会科の分厚い資料集が、何度も読み込んだようによれよれになってそこにあった。
「何だよ、自分の勇士でも目に焼き付けて置きたいのか?」
「そんなわけあるか! 俺だってここまで読みたくねーよ! 読みたくないけど……」
 蒼牙の声のトーンが落ちた。きゅ、と眉間に皺が寄って、ぱらりと捲りかけのページが落ちる。そこにはよくよく記憶にある雅野の衣装やら、武家のしきたりやら、大陸との国交やら、資料が散りばめられている。が、
「……やっぱり、いないんだよな」
 何を見ても、どこを探しても。当たり前かもしれないけど。
 そう仄か寂しげに言った蒼牙にきょとんとしてから、悠はその意味を解して同じように眉根を寄せた。


「なーんか、物足りねぇんだよなぁ……」
 ぼそり、と零された悪友(不本意)の一言に、龍彦は眉を顰めて面を上げた。末の妹と話を合わせる為に、最近話題の少女漫画が読みたい!と龍彦の実家に馬鹿が乗り込んで来たのが1時間前。嬉々とした表情で義父が流行の歴史的少女漫画(我が家の蔵より資料寄贈)を全巻セットで持って来たのが40分前。「お前、あきちゃんと話するには必須だって!」とよくわからない理屈のまま、不可解ながら共に読み始めたのが30分前。
 そして馬鹿が珍しく静かに読んでいたと思えば、いきなり意味がわからない不満を漏らして今に至る。
 龍彦は眉間の皺を深くして、神妙に悪友(不本意)を睨む。
 さすがに小中学生が対象なだけあって、難しい用語は噛み砕かれているし、後宮内では使われていないはずの言葉やら仕草やらが多少含まれてはいるが、まあ、ご愛嬌のレベルだろう。小中学生相手の読み物にしては、割と時代考証はしっかりしている。
 ついでに言えば本筋の恋愛物語については、物足りないどころか盛りに盛られている。逆に面白くてついつい付き合ってしまう程だったのだが、と不審に思って円が手にしていた巻のページを覗き込む。都の花街が細かく描かれた背景を背に、主人公とヒロインがお忍びで団子屋に入っている。これで主人公の器に団子がタワーを築いていて、ヒロインが顔を引き攣らせていたら史実に忠実なのだけれども。と、浮かんで来た笑いを殺した。
 円の手は完全に止まり、花街と団子屋の風景を見つめて固まっている。
「……なぁ、龍彦。俺、お前と“ん”アリしりとりとかしたことあったっけ?」
「何だその珍妙な遊びは」
「だよなぁ……」
 でも、そんなくだらねー意地の悪い遊び、お前とくらいしかしないと思うんだけどなぁ。云々。何となく不快なことを言われたのは分かったのでとりあえず殴っておく。ぐふぅ、と御馴染みの呻きを上げながら蹲った円は、それでも漫画は手離さずに首を傾げた。
「いやさ、この前、大学のダチがさぁ。しりとりやっててさ。ヒマ潰しだったんだけど。何かな。“ん”が出そうになる度、“ん”のつく言葉なんていっぱいあるぞーとか考えててさ。その後、ふと思ったけどそんなもん、あんまりねぇよな? と思って図書館に辞書借りに行ったら意外とあるんだわ、これが。しりとりって日本の文化なんだよなぁ」
 うんうん、と頷く円は容量を得ない。苛立って舌打ちをすると、彼は慌てて両手を振って、
「いや、何かこのシーン見てたらさ。何か、なーんかわかんないけど物足りねーなぁ、と思って。ずっと見てたら何かそれ思い出した」
「そうか。とりあえず5発くらい殴らせろ」
「何それ理不尽!」
 円はさっと持っていた文庫本で頭を庇う。
 “ん”アリしりとりなんて、雅とは程遠い、意地の悪い遊びを考え付く人物などと。そんなもの、1人しかいないではないか。そう思ったけれど、口には出さなかった。出せなかったのか、出さなかったのかは、よく分からない。


 歴史書に残り、
 演出過多なドラマの脚本に残り、
 小学生にも読めるエンターテイメントに残り、

 これだけのものが世の中に溢れて残っているのに、何を見つめても1つの影だけがいない。


 何を見つめてもそこに君の影はなかった


 そういうお前は幸福ではないのか?
 確か、それが最期に少女と交わした会話だったように思う。
 結婚して、1人の男と想いを通じ合わせて、少しは腰が落ち着くかと思われたのに、歳を重ねる度に彼女の奔放は増していった。人妻という観点から見れば、まともに芋の皮を包丁で剥けるようになったのが進歩といえば進歩だったが、いつからかそれもやめてしまった。ほとほと呆れて苦言を吐いたこともあったが、その表情が類を見ない晴れやかさだったので次第に何も言わなくなってしまった。
「なぁ、龍彦。あれは、あの娘(こ)もようやく理解したんだよ。無理してあくせく働いたり、特別美人だったり、炊事や洗濯が上手だったりしなくても、あの旦那が自分を捨てたりしないんだって」
 という当時の沙羅からはかけ離れた夫婦像で、しかし考えてみれば単純だったことに気がついたのは前世の悪友(不本意)だった。先に気がついたのが奴だったことが少し癪だったので、遠慮なく殴った。
 四十路を数えようとしていた彼女に、“少女”という言葉は似つかわしくないはずだった。けれども、龍彦は彼女に会う度にその印象を拭いきれないでいた。童顔ではあったが、生娘のように愛くるしい性格をしていたわけでもないのに、どうにも彼女は最初から最期まで“少女”であった。
「そりゃそうだよ。母さんが女になる瞬間と過程を見ていたのは、父さんだけだもの」
 後に少女の産み落とした長女は龍彦にそう語った。両親の自分勝手とも言える奔放を受け継いでいたその娘も、たった1人の恋人を連れて旅立ったまま、いつしか連絡を絶った。
 自分が五十路を大分過ぎて、少女が四十路を数えようとする頃合い。息子の嫁が懐妊した。龍彦にとっては初孫だった。奔放な上に天邪鬼を拗らせていた少女は、家人が寝静まった深夜に祝いの一升瓶を抱えてふらりと東国の邸までやってきた。祝いと称したその手土産を、ほとんど自分で飲み干していた記憶がある。
「私さぁ、今度、引っ越すんだ」
 大陸では少女と同じ名前をしているという双子の月を眺めながら、彼女は藪から棒にそんなことを言った。
「どこに」
「大陸の奥地。まだこっちの地図にも載ってない、小っさい村。っていうか集落?」
 忙しくなるから、幸せぼけした面でも見てから行こうかな、って思ってさ。
 そんな可愛くないことを言っていた。そして返して言ったのが、あの問いかけだった。それを聞いた彼女はきゃらきゃらと笑って言った。
「私って幸せなのかなぁ?」
 店先で見つけた掘り出し物の値段を尋ねるかのような軽快さで、彼女はそう問いたのだ。咄嗟には返せなかった。不幸と幸福が天秤にかけられるようなものではないと、その頃の龍彦は既に理解していたから。
「なんてね。本当はもうどうでもいいのかも。そんなこと」
「……何故だ」
 少女は他人の幸福を羨んでばかりの子どもだった。それだけの不幸と苦労を背負った子どもだった。そして、何より厄介だったのが、その不幸も苦労も嫉妬も苦痛も、すべてを隠して道化のようによくよく笑う子どもだった。
 そんな子どもだった少女は、杯を傾けて目を細めた。
「幸福になることだけが人生じゃあないし、何かを成し遂げることだけが人生でもないよ」
 きっと、たぶんね。
 そう言い切った彼女が、あまりに安らかな表情をしていたので龍彦は何も言えなかった。口達者な腐れ縁の悪友ならば、何かを言えたのだろうか。
 そして彼女は初孫が生まれる前に遠い地へと発ち、初孫を抱かせる機会もなくさらに遠くへと逝った。
 髪の毛の1本として、故郷に帰ることはなかった。
 あんなに動物を好いていたのに、気がつかなかったのは、彼女が言うように幸せぼけをしていたのかもしれない。
 ――猫とは自分の遺骸を晒すことを嫌って、姿を消してしまう生き物だったのに。


 ひどく懐かしい夢を見た、そんな朝。龍彦は警察学校を抜け出して、久しぶりの市街を歩いていた。
 使ってもいい休暇は溜まっていたし、何より龍彦には実家に妻子がいる。元来は厳しい規律規範で守られている警察学校ではあるが、極少ない息抜きや家族の団欒を奪うほど非人道的ではない。
 いつもであれば妻子が待っている実家に真っ先に駆けつけるのだが、ほんの少しだけ寄り道をしてみようという気になった。理由は昨夜の夢がまだ脳裏にこびり付いていて、駅に入ろうとした龍彦の真ん前を黒い猫が横切ったから。
 だから、ふらりと足が動いた。心は早く妻子の許へと急いていたが、昨夜、明日帰ると電話をしたときに「龍彦さん、早く帰って来てくれるのは嬉しいけど、もっと自分の時間を大事にしてもいいのよ?」という妻の言葉と、「直帰したい気持ちも分かりますが、たまには息子に土産でも選んで来たらどうですか?」というすぐ下の弟の言葉が効いていた。
 自分の時間というのなら、それは妻子のために使いたい。けれど、弟の言うことも尤もだ。止めは昨夜見た夢と黒猫。世間一般では黒猫は不幸が降りかかるだの何だの言われているが、龍彦にとっては今も昔もお節介な魔女の使いである。
 案の定というか何というか、偶然にも黒猫がひょい、と姿を消したのは少し古いが小洒落た雑貨店の前だった。ショーウィンドウには色とりどりの飴玉が詰まった瓶や、温かな艶と木目の積み木が飾られている。値段を見ると、都合良くも財布に入れている現金に見合った金額が提示されていた。
 これだから気紛れな黒猫は裏切れないのだ。
 CLOSEの札に書かれた開店時間を見ると10:00。街中に設置された時計を見ると、あと10分ほどだった。
 そんな程度ならどこかの喫茶店に入るより、のんびり街路樹の花見をしていた方がいい。幸い、辺りは閑静な住宅街で人気もなく、久しぶりにゆっくりした時間を楽しめそうだった。
 雑貨店の壁に背をもたれて、蕾の膨らみ出した桜並木を見上げる。どこかでセキレイが鳴く声がした。
 桜の咲く頃になると、一番下の弟が決まって不快そうな顔をする。桜を見ると、ただでさえ急く想いがさらに増すらしい。世間でどんどんメディア化が進む、いつか悪友(不本意)と読んだ少女漫画を思い出す。アニメやら、舞台やら、ドラマやら、ヒロインの名前にあやかっているのか、決まって何かの企画が始まるのはこの時期だ。
「……」
 想いを巡らせて、ほと、と息を零す。世間には様々なものが溢れている。龍彦は左程、世間に敏感な方ではないと自覚しているが、その龍彦が知っているほどにあの時代のものは今の今まで語り継がれている。脚色や嘘が混ざるのは歴史というものの性だ。そう割り切っているつもりではある。が、
『なーんか、物足りねぇんだよなぁ……』
 無意識下で呟いたらしい悪友(不本意)の科白が耳に引っかかっていた。漫画、ドラマ、映画、舞台。そんなものに進化し、再現されるあの時代の出来事のどこを覗いても、夢に出た少女は見つからなかった。
 考えてみれば当たり前だ。彼女は何かを残すこと忌み、跡を濁すことを嫌っていた。日記を記す代わりに、知り得る限りの知識を書きつけて生きていた。かろうじて残っていたその片鱗は、頑なに名前を記さなかったが故に当時の無名の退魔師や大陸を渡る商人の手柄とされた。
 現代に語られる沙羅には、魔女なんていなかった。
『幸福になることだけが人生じゃあないし、何かを成し遂げることだけが人生でもないよ』
 きっと、たぶんね。
 常人より多くを成し遂げたはずの少女は、名前も栄誉も遺骸さえも遺さなかった。世界の果てで朽ちた魔女は、本当に魔術師の手によって世界から切り離されてしまったのかもしれない。そんな妄想さえ浮かんでしまうほどに、少女の影はどこにも見つからなかった。
 世界のどこかで、幸福であればいい。皆がそう思っていて、それでいて出来ることなら元気な姿を見せて欲しい、と口に出来ないでいる。だって、あんな姿が最期だなんて、あんまりじゃないか。誰もが想い、誰もが声に出来ない想い。
 願はくは、……願はくは、何だというのだろう。幸福論を蹴り飛ばし、自身の栄誉も欲しがらず、それでいて満ち足りた顔をしていた少女は、何を求めたのだろう。何を願えばいいと言うのだろう。そんなもの、言ってくれなければわからない。
 自分も少女も大概、不器用の口下手なのだから。
 すう、と朝の空気を吸い、誰も聞かない文句の一つも吐き出そうとした、その矢先だった。

 遠くから、けたたましいブレーキとどんっ、という不穏な音が響いた。

 自然と身体が動いていた。壁につけていた背を戻し、音の方向に爪先を向ける。随分と擦り切れたブレーキ音で、野良猫や野良犬を轢いたにしては重たい音だった。病院、救急、近くにある交番と所轄の警察署は。そんな単語を頭に浮かべながら、早足を進めて。
 高い塀の角を曲がって駆け込んで来た小さな影に、息が止まった。
 あかい服の子ども。
 けれどもそのあかい色は、元が赤い服というわけではなくて、べっとりとついた何かの液体が原因で。ほつれたブラウス。サイズの合っていない裾を捲ったズボン。シャンプーが原因か、栄養が足りていないのか、艶のない栗色の髪。そして、胸元を染めるべちゃりとしたあかい液体。涙を溜めた大きな緑青の目が、龍彦を認めて大きく見開かれた。
 何故か絆創膏塗れの小さな指に握られたスマートフォンが、「大丈夫ですか? 今の場所わかりますか?」と吐き出している。救急センターに繋がっているらしい。
 何が、あった。龍彦がそう口にしようとするより早く、かさついた小さな唇が動いた。

「たすけてっ!」

「――!」
「たすけてくださいっ、ここどこですかっ? じゅうしょ、わからない。あんな字、まだ読めない。はやく、はやくしないと、ここがわからないと、あのひと、しんじゃうっ、……しんじゃう!」
 落ち着け、と言う前にぱんっ、と軽い音がした。顔を上げると角を曲がった先に、血の海が広がっていた。
 白のセダン。前輪に左腕を押し潰されながら、髪の長い青年がくったりとその真ん中に横たわっている。物珍しく真っ白な色のない髪が、赤い血を吸い取って染まっていく。車の信号は赤。横断歩道の信号は、たった今、青から点滅し始めたばかり。子どもの両親だろうか。痩せ細った化粧の濃い(化粧過多というよりは、化粧で顔色の悪さを隠している)女性が道路の隅に蹲り、柄の悪そうな男が脂汗を掻きながら女を睨みつけている。
 ぱん、という軽い音が、男が女を叩いた音だったのだと気がつくのに時間はかからなかった。
 男は慌てふためいた様子で運転席のドアに手を伸ばした。少女の持つスマートフォンからは「今、救急車がいきます。そこはどこですか」と響いている。放って置けば青年は失血死する。あのまま男が轢いて、逃げて、引き摺ったなら、さらに。
 ぐい、と小さな手が龍彦のコートの裾を握って引っ張った。
「おねがいしますっ、わたしを、あのひとをっ、」
 たすけてください、と“少女”は言った。
 龍彦は運転席に乗り込もうとする男を捕えるべく走った。迷いなんてなかった。

 一生、一度として涙を見せずに助けの手も請わなかった少女から、初めて聞いた涙声はそれだった。


 君の世界が優しく出来ていないのなら、
 願はくはその手を伸ばして、その一言が欲しいだけだったんだ。

PR
コメントを投稿する

HN
タイトル
メールアドレス
URL
コメント
パスワード
プリンスwwwwwww

瑠那ちんとカシスの再会の場面にたつやんがたちあえて嬉しいです///
なんか情報錯そうして東鬼家には『たつやんが事故に巻き込まれたった』てなことになってたらおもろいなーとか妄想しましたw

がーちゃと悠ちん日本史の時間ふきだしましたwww腹筋鍛えられちゃうwwwがーちゃ王子様まじワロスww甘味王子として描かれていたらまだよかったのに(´・∀・`)

まどやんはまどやんで安心しましたー!
王子様扱いでwwww

巻き込まれてるは正しいけどあっきー泣いてまうwwwwごめんねあっきーwww

以前、さらっと日本史の時間はがーちゃが真顔で耐えてて悠ちゃんは笑いを堪えてる的な描写があったので再現してみましたww

香月はまどやん大好きだお!!(`・ω・´)
カレンダー

11 2017/12 01
S M T W T F S
1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30
31
最新コメント

[01/21 梧香月]
[01/21 小春]
[12/30 梧香月]
[12/30 小春]
[12/30 梧香月]
最新トラックバック

プロフィール

HN:
梧香月
性別:
非公開
ブログ内検索